母と買い物に行くときに、私の運転で連れて行った時の話です。
信号待ちで止まった前の車に、『水曜どうでしょう』のステッカーが貼られていました。
うちの母は、『水曜どうでしょう』という番組を知りません。
最初見たとき母は、
「【水曜どうでしょう】ってどういうこと?」
と聞いてきたので、
「大泉洋が出てる番組の名前だよ」
と答えたのですが、母はピンときてなかったようです。
車に、【赤ちゃんが乗っています】なら分かります。
トラックに、【法定速度を守ります】も分かります。
では、【水曜どうでしょう】はどうでしょうか。
番組を知る人なら、“あの番組を好きな人なんだな”と思います。
番組を知らない人は、“どういうこと?”となるのが普通です。
なぜ車にこの文字を?!となるのです。
水曜日にいったい何が起きているのか!?と。
しかもその文字をふと止まった前の車の窓ガラスに見つけてしまったら・・・。
私は番組を知らない人の気持ちに、少しも気付くことができなかった。
うちの母の場合、その後も『水曜どうでしょう』のステッカーを貼った車を見ると、
「また水曜どうでしょうって書いてるよ」と、不思議そうな顔でつぶやいていました。
私は毎回軽く流して気にもしていませんでした。
テーブルの上にあった謎のメモ
しかし先日、自宅に帰ったときにふと、テーブルの上に走り書きのようなメモがあるのに気付きました。
置いてあったメモ帳を見ると、
(×の部分は数字)の殴り書き文字があったのです。
母におそるおそる「このメモ書きは何?」と訪ねると、
「テレビに映った車に『水曜どうでしょう』のシールが貼ってた」
と言うのです。
そしてメモの下にあった ××-×× の数字は、テレビに映った車のナンバーをメモしたというのです。
「テレビに映った車が、いつも見かける車かもしれないから、気になってメモした」
とのこと。
「!?」
今まで母がステッカーの貼られた車を目撃するたびに、車のナンバーをつぶやいていたのを思い出しました。
あのとき母は、同一車だったのか必死に覚えようとしていたのかもしれません。
私は、深く反省しました。
母が『水曜どうでしょう』のなにかに、そこまで興味を抱いていたのに気付いてあげれなかった。
興味の矛先がステッカーを貼った車なのか、番組なのかは謎のままですが、いつか『水曜どうでしょう』のDVDを母に見せてあげようと思いました。